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リニュ―アルオープンから4ヶ月!
暑中お見舞い申し上げます。
暑–い、日々の連続です。毎日、37・38℃の気温が記録され、日田の地は大変です。そんな中でも、熱心にご来館くださる方が多々ありとても嬉しく、感謝の心でいっぱいです。4月のリニュ―アルオープンから1500人もの方々が入館くださいました。開館の周知徹底がされなかったことや度重なる自然災害(大雨・洪水や高温度)の影響で、希望していた人数には届きませんでした。しかしながら、このような状況下にもかかわらず入館してくださった方々には本当に頭が下がります。と同時に、入館者の方々から心温まる感想や意見をいただきます。誠に有難いことです。今後の励みにもなり、まさに感謝、感謝です。
以下、入館者の方々の、心温まる声をご紹介いたします。
淡窓の心や教えにふれ、心が洗われました。今日から志を持って頑張ります。 (大分県在住 60代男性)
廣瀬8賢人の史料や廣瀬家の家訓「心高身低」はとても素晴らしく、感動しました。 (大阪府在住 50代女性)
淡窓・久兵衛の生き方や遺作・遺品にふれ、今後の仕事やくらしに役立てたいと思います。また来ます。 (東京都在住 40代男性)
リニュ―アルオープンから4ヶ月、入館者の皆様が特に興味・関心を示された展示コ-ナ-をご紹介しましょう。
1号館に設置した映像で、廣瀬家と淡窓・淡窓と咸宜園の関わりを説明します。概要を大方つかんで見学すると解り易いようです。
まず来館者が目を向けるのは、淡窓三説といわれている「析言」「約言」「義府」の貴重な書物の展示です。
廣瀬8賢人の一人、「桃秋(とうしゅう)」の小説「帚木(ははきぎ)」は当時ベストセラ-になりました。現在の小説と全くイメ-ジが異なります。
咸宜園3代目塾主「青邨(せいそん)」が和宮降嫁の行列に加わったときの書簡と降嫁行列かわら版(1.5m)には多くの方がくぎ付けになっています。
淡窓の妹「秋子(ときこ)」は宮中に上がりますが、22歳で歿します。この時の拝領品は、貴重でもあり悲しみを誘います。
西日本で主流だった「秤量貨幣」では、この天秤は必需品でした。実際に操作する体験コ-ナ-は人気です。
本宅展示室では、掛屋商人として活躍した「廣瀬久兵衛」の活躍の品々が人気です。この短刀は福岡黒田藩からの拝領品で「則重作」の国宝級の一振りです。
同じく本宅展示室の「像の香炉」です。拝領品ですが外国の品物でとても珍しく目を引きます。
同じく本宅展示室の「藩札」です。廣瀬家は黒田藩を初め5つの藩の御用達をしていました。この藩札は、対馬藩の藩札ですが廣瀬家の責任で発行していました。
殿様方に献上品を差し上げるときに使った「袱紗」ですが、「綴れ織り」という技法で織られています。この技法での品物はこれが最後といわれています。
今回ご紹介したコ-ナ-は、来館の方が興味・関心を示され、じっくり見たり熱心に説明に耳を傾けたところです。まだほかに沢山の品々が展示されています。ぜひ一度足を運んでくださいませ。なお、その時受付にて「説明をお願いします」と、気軽に声をかけてください。説明を聞くことで二重三重の満足感を味わえると思います。館長、学芸員が気軽に対応します。
資料館完成記念式典・祝賀会終了
廣瀬家主屋及び廣瀬資料館完成記念式典・祝賀会が終わりました!
令和5年5月14日(日)に完成記念式典と祝賀会が実施されました。当日は、快晴の中、修理・修復に携わった県・市の関係者の方々や業者の皆さん、伝統的建造物群の委員、淡窓旧宅整備委員、資料館理事・評議員そして近隣の皆様方、80名の方々がご出席くださいました。まず新しく改修した主屋と大改装した資料館の内覧会を行いました。皆さん熱心に耳を傾け説明を聞き、興味深く展示物を見てくださいました。その後、場所を近くの「秋子想」に移し式典・祝賀会を執り行いました。式典は、厳粛な中進められ、代表の方から「お褒めや今後への期待の言葉」をいただき、身の引き締まる思いでいっぱいでした。引き続き行われた「祝賀会」は、色々な方面からのお話も聞け、とても実りあるものになりました。セレモニ-で、淡窓伝光霊流日田詩道会のお二人に淡窓の「休道の詩」と「彦山」を吟じていただきました。とても好評でした。式典・祝賀会は3時間を予定しておりましたが、あっという間に時間が過ぎてしまいました。以下、内覧会と式典・祝賀会の一部をご紹介します。
資料館 「1号館」入口 内覧会会場の看板が設置されています
資料館 「1号館」 今回の目玉は映像で淡窓の概要がつかめます
資料館 「1号館」で廣瀬淡窓の展示を見る
資料館 「1号館」で廣瀬月化・桃秋の展示を見る
主屋 掛屋商家の「帳場」での説明
主屋 「前座敷」から「奥座敷」を望む
主屋 「奥座敷」から「前座敷」を望む
式典 廣瀬資料館「廣瀬和貞理事長」ご挨拶
祝賀会 乾杯から始まりました
セレモニ-詩吟 淡窓伝光霊流日田詩道会 「休道の詩」
4月1日に、主屋・資料館がオープンし今日まで、600名もの来館者がありました。来館された方から、「やっと開館しましたね。待ち遠しかったよ。」とか「とても分かりやすかったよ。」などの声をお聞きしました。これからも、皆様の声を活かし、充実した展示をめざし、頑張ります。日田にお越しの時は、どうぞ廣瀬資料館まで足を運んでください。お待ち申し上げます。
lリニュ-アルオ-プン廣瀬資料館
4年半の修復工事が完了し、いよいよ開館!
長い間、皆様方には大変迷惑をおかけしました。
今回の工事は、淡窓生家(主屋)の1860年代への現況復帰と展示館の大改装でした。開館にあたって、展示のご紹介をします。一つめの特徴は、これまで非公開だった主屋(おもや)の各部屋を見学できるようにしたことです。それぞれの部屋には当時の営みやその時々のドラマが垣間見えます。二つめは、廣瀬家および淡窓の膨大な史料や遺品の中から220点を厳選し展示しました。皆様にとって、わかりやすく、感じやすい展示になるよう工夫しました。三つめは、機器を設置し映像で全体像を見えやすくしました。また、QRコードを使って英語版の解説が可能となり外国の方にも淡窓を広く知っていただくようにしました。
以下、主屋や展示館の様子について一部をご紹介します。
主屋全景 家風「質素倹約」の「壁は中塗り」の教えのとおり修復されました。
主屋座敷 今回から当時の商家の様子を見学できるようにしました。
資料館入り口 ご案内の看板は手作りです。頑張りました。
1号館入り口 1853年(嘉永6年)築の「新座敷」を大改装して1号館展示室にしました。
1号館展示室 淡窓と淡窓を支えた8賢人の業績を展示しています。映像が大好評です。
主屋展示室 廣瀬家の繁栄と久兵衛の活躍の足跡を展示しています。
帳場展示室 「分銅と豆板銀」を秤にかけて両替えする当時の様子を再現しています。
昨日(令和5年4月1日)開館しました。初日にもかかわらず51名もの来館者がありました。一人一人の方にご満足していただけるよう誠心誠意おもてなしをさせていただきました。淡窓先生は初めて塾を開いたとき塾生は館林伊織と諌山安民の2名でした。淡窓先生は、「2名しか」でなく「2名も」来てくれたと感謝の念で2人に心を込めて教授していきました。その心や教え方が多くの人に伝わり、その後全国から5000人もの塾生が集まり咸宜園は日本最大の私塾迄なりました。私たちも淡窓先生の姿勢を受け継ぎ「しか」でなく「も」の心で、感謝の気持ちを心に刻んで日々精進していく覚悟です。どうぞ皆様方には、今後とも資料館をよろしくお願い申し上げます。
令和5年新年あいさつ
新年あけましておめでとうございます。
新しい年を迎え皆様のご健勝とご多幸を心よりお祈り申し上げます。(廣瀬資料館館長 中島龍磨)
長い間休館していましたが昨年12月末をもって修復工事も終了しました。皆様方には大変ご迷惑をおかけしました。1月より展示の準備を行い令和5年4月1日には「ニュー資料館」として開館します。展示・解説にさらなる工夫・努力して皆様方をお迎え致したいと思います。まずは、開館のお知らせを兼ね新年のご挨拶とさせていただきます。
主屋が完成しました。
約4年間の工事でしたが12月末をもって出来上がりました。完成した資料館の内外をご案内しましょう。
中庭から座敷を望む。
整備された中庭 室町期の六地蔵があります。
商売繁盛していたころ使われていた廣瀬家の勝手口。
両替をしていた部屋 4月には当時のはかり天秤や銀の板が並びます。
この場所は2階の一部分です。家人の生活の空間でした。
今は展示の準備に頑張っています。皆様に感動を与えられるよういろいろ工夫を凝らしています。次回は展示の中間報告としてお知らせします。
晩秋!資料館活動のご紹介!
資料館活動のあれこれ!ご紹介します!
主屋の修理・修復がようやく完了します。12月末が完了引き渡しです。約4年という長い期間でした。1月から展示の準備にかかります。さて、休館中の最後の秋でしたが、色々と活動をしてきました。いくつかご紹介しましょう。
〇小学生の皆さんに六代目当主「廣瀬久兵衛」についてお話ししました
休館中ですが、ぜひ「廣瀬久兵衛」のことについて勉強したいのでというお話が多くありました。今秋だけでも、5校の小学校から依頼がありました。本館の「隱宅」に来ていただいたり、学校に出かけたり、直接現地でお話しすることもありました。「勉強になりました」というお礼のお手紙をいただいたりしてうれしく思いました。
以下、見学の一場面をお知らせします。(日田市立小野小学校4年生)
廣瀬家の家訓「壁は中塗りで止める」について説明を聞きました。
子どもたちは「隱宅」で久兵衛のロマンを聞き感動しました。
「流れの庭」の水たちに夢を託す久兵衛の思いには心を奪われたようです。
〇淡窓セミナ-の開催!
廣瀬資料館と東京の国文学研究資料館では、2019年より共同研究をしております。研究内容は、「19世紀地域文化拠点の総合的研究⁻廣瀬家を中心として-」です。今年度は5年計画の4年目で、廣瀬資料館セミナ-という名目で11月26日に研究内容を公開しました。
当日は、お二人の方がお話をしてくださいました。
初めに、国文学研究資料館の入口敦志先生から「廣瀬家資料の可能性」について
次に、廣瀬資料館の中島龍磨館長から「淡窓の詩作教育の有効性を夢トレ-ニングで検証する⁻日田市立三和小学校・三花公民館での実践から-」でお話がありました。コロナ禍ではありましたが、多くの方がご参加くださいました。以下、当日の様子をご紹介します。
廣瀬家の資料の有効な活用方法について、入口先生からとても分かりやすくお話をいただきました。
廣瀬家の家宝「ショウの笛」と古文書を結びつけてのお話がありました。
中島館長から、淡窓の詩作活動の有効性について、夢トレーニングの実践とを結びつけてのお話をいただきました。
咸宜園教育と現在の社会教育とを結びつけてのお話でした。
〇最後に、資料館の修復状況と庭園の様子についてお知らせしましょう
主屋外壁 すっかり出来上がりました。
格子戸は当時の様子をを再現できます。
中庭のもみじは色鮮やかでとてもきれいです。
隱宅の庭のもみじも一句歌を詠めそうです。
令和4年度も残り一か月となりました。師走に入り、多忙な日々が続くでしょう。また、寒さも日に日に厳しくなります。ご健康には十分にご留意くださいませ。新年初めには、来年4月の開館に向けての最終の様子などお知らせします。
夏!資料館修理・修復工事完成近し!
主屋外観完成!開館まで残りわずか!
長い間、主屋にかけられていたシ-トと補助足場が外されました。平成30年から取り組んできた主屋外回り工事が完成し、ようやく建物の外観が見えてきました。屋根の瓦替え、外壁の壁塗り等々、とても立派になりました。残るは内装工事で最後の仕上げです。来年(令和5年)4月には皆様方とお会いできます。展示場所も展示物も一新します。ニュ-資料館として皆様のご来館をお待ち申し上げます。
途中経過については、随時このコ-ナ-でお知らせしていきます。どうぞご期待くださいませ。
〇修理・修復の経過について下記お知らせします。
〇 修理・修復の前の屋根の全景
〇 修理・修復中(外壁の壁塗りの様子)
〇 完成後の屋根の全景(足場枠が外された)
〇 完成した主屋の台所箇所
〇 完成した主屋外壁
令和4年7月現在の工事進捗状況について、文化庁・大分県文化財課より調査を受けました。関係各位より工事の経過について、説明しました。
〇 調査・説明の様子
毎日、暑い日が続きます。加えてコロナ感染者も増加の傾向にあります。皆様方にはどうぞお体に気を付けて日々お過ごしくださいますようご祈念申し上げます。
私たち資料館スタッフ一同、「廣瀬家の特色とは何か」をもう一度見直し、展示内容も考えています。開館時には多くの方のご来館をお待ちしております。(令和4年夏)
春!庭園の花々!
春の花が満開!開館が待ち遠しい資料館!
改修工事のため休館中の私たち廣瀬資料館ですが、歴史ある庭園の梅、椿、モクレン等の木々は春を感じきれいな花を咲かせています。
今回は、庭に咲き誇る資料館自慢のきれいな花をご紹介します。
廣瀬家「南家」庭園に咲く「梅の花」青い空と白い花のコントラストが素晴らしい
廣瀬家「北家」座敷前の中庭に咲く「梅の花」来館者が立ち止まる場所
廣瀬家「北家」中庭の樹齢200年の老木に咲く「梅の花」
資料館の1号館前に咲く「椿の花」来館者の写真撮影のスポット
資料館の先賢文庫前に咲く「モクレンの花」写真愛好家に人気の場所
開館まで残り一年となりました!
「廣瀬資料館は、いつごろ開館するんですか?」というお問い合わせが一日に一回はあります。
皆様方には、本当にご迷惑をおかけしております。設計からすると四年間になりましたが、いよいよ来年四月には開館できます。最後の一年は内装や展示の計画や準備に入ります。
展示のテ-マは「淡窓を育て・支えた廣瀬家の人々」としています。一号館は、淡窓を学問的に育て・支えたコ-ナ-です。今まで開かずの間として公開をしていなかった本宅の各部屋は、今回
から公開します。それぞれの部屋にドラマがあり、見どころ満載です。本宅の展示コ-ナ-は、淡窓と掛屋商人だった弟「久兵衛」や「天領代官」や「九州各大名」との興味ある関係が見れるよう
工夫をしています。
どうぞお楽しみに、尚、今後の進捗状況については随時、このコ-ナ-でお知らせします。
新年の挨拶
迎 春
新しい年を迎え皆様方のご健勝とご多幸を心よりお祈り申し上げます。
只今本館は修復工事(4年目)のため休館中です。皆様方には大変ご迷惑をおかけしております。度々、御熱心なお客様より
「資料館は何時オープンするんですか。早く見たいです」というお問い合わせがございます。しかしながら、本館建物は安政3年(1856年)築で、国史跡にも指定されております。工事は慎重に進められ、思った以上に時間がかかっております。最終的には、令和5年4月の開館になりそうです。
只今関係者一同、展示・解説に更なる工夫・努力をして「ニュ-資料館」として皆様方をお迎え出来るよう頑張っております。
今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。
令和4年1月 公益財団法人廣瀬資料館
館 長 中島 龍磨
秋! 廣瀬資料館あれこれ!
休館中の館内の活動をご紹介します!
館内の修理・修復の様子
令和5年初頭のオープンまであと一年数か月。館内の工事が着々と進んでいます。
外壁塗り作業。ていねいに、ていねいに仕上げていきます。
内部装飾作業。板一枚にも大工さんの心がこもっています。
廣瀬久兵衛の「心」と「教え」を知りたくて
日田市立小野小学校四年生2名と担任の先生が来館しました。学校で、郷土の偉大な先人を学んでいるそうです。
久兵衛は、江戸の後期日田を中心に「掛屋商人」や「公共事業家」として大活躍した人物です。大活躍を支えた久兵衛の「心」や「教え」を探りたくてやってきました。
中島館長自ら解り易く、話しました(工事中の北家本宅にて)
南家「隠宅」は、久兵衛の思いがたくさん詰まっています。中島館長の話にも熱がこもりました。
後日、小野小の皆さんからお礼の手紙が届きました。とっても勉強になったそうです。
所蔵資料の画像データ作成作業も順調
令和3年4月より取り組んでいる撮影作業は、4月が2000コマ位でしたが、10月になると5000コマ位まで伸びました。
史料の破損や虫食いの箇所が見られると作業効率は低下します。それでもいろいろ工夫しながら頑張っています。
この日は、東京の国文学研究資料館より先生がみえ、直接指導をしてくださいました
「十九世紀地域文化拠点の総合的研究-廣瀬家を中心として-」の研究も同時進行中
上記で紹介した「所蔵資料の画像データ作成」作業と並行して、地域文化拠点の総合研究も行っています。
この研究は、多彩な研究者による学際的分析を行い、廣瀬家の文化活動の総体を明らかにしていくものです。
色々な分野の専門の先生方が、多面的な分野から資料を解析していきます
文庫一階だけでもこのように膨大な資料があります。これらを一つ一つ読み
解いていくことは、多くの時間と大変な労力が費やされます。
以上、秋の資料館の活動の一端をご紹介しました。今、休館中ですが、上記のほかに、展示物の設営について試行錯誤しております。
他地域に何度も出かけ、博物館や、資料館、美術館を訪ね、参考にさせていただいています。
次回も、「冬 廣瀬資料館あれこれ」でお目にかかれると幸いです。