4年半の修復工事が完了し、いよいよ開館!
長い間、皆様方には大変迷惑をおかけしました。
今回の工事は、淡窓生家(主屋)の1860年代への現況復帰と展示館の大改装でした。開館にあたって、展示のご紹介をします。一つめの特徴は、これまで非公開だった主屋(おもや)の各部屋を見学できるようにしたことです。それぞれの部屋には当時の営みやその時々のドラマが垣間見えます。二つめは、廣瀬家および淡窓の膨大な史料や遺品の中から220点を厳選し展示しました。皆様にとって、わかりやすく、感じやすい展示になるよう工夫しました。三つめは、機器を設置し映像で全体像を見えやすくしました。また、QRコードを使って英語版の解説が可能となり外国の方にも淡窓を広く知っていただくようにしました。
以下、主屋や展示館の様子について一部をご紹介します。
主屋全景 家風「質素倹約」の「壁は中塗り」の教えのとおり修復されました。
主屋座敷 今回から当時の商家の様子を見学できるようにしました。
資料館入り口 ご案内の看板は手作りです。頑張りました。
1号館入り口 1853年(嘉永6年)築の「新座敷」を大改装して1号館展示室にしました。
1号館展示室 淡窓と淡窓を支えた8賢人の業績を展示しています。映像が大好評です。
主屋展示室 廣瀬家の繁栄と久兵衛の活躍の足跡を展示しています。
帳場展示室 「分銅と豆板銀」を秤にかけて両替えする当時の様子を再現しています。
昨日(令和5年4月1日)開館しました。初日にもかかわらず51名もの来館者がありました。一人一人の方にご満足していただけるよう誠心誠意おもてなしをさせていただきました。淡窓先生は初めて塾を開いたとき塾生は館林伊織と諌山安民の2名でした。淡窓先生は、「2名しか」でなく「2名も」来てくれたと感謝の念で2人に心を込めて教授していきました。その心や教え方が多くの人に伝わり、その後全国から5000人もの塾生が集まり咸宜園は日本最大の私塾迄なりました。私たちも淡窓先生の姿勢を受け継ぎ「しか」でなく「も」の心で、感謝の気持ちを心に刻んで日々精進していく覚悟です。どうぞ皆様方には、今後とも資料館をよろしくお願い申し上げます。